『夢かたり』


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自分が本当に帰る場所は永興なのだと、

わたしはいまだにどこかでそう考えているらしいのである。

「夢を見た。場所はわたしが小学校時分に住んでいた北朝鮮の永興という小さな町で、わたしは自転車に乗って切手を買いに行った」――。敗戦から30年の時が経ち、「わたし」は生まれ故郷である北朝鮮・永興での出来事や、そこで出会った人々のことを思い出す。中学一年まで暮らした生まれ故郷は、ある日とつぜん異国となり、そこを追われた「わたし」たち家族は、途中で父と祖母を亡くしながら38度線を超え、九州の田舎町へと引揚げる。当時の資料を探し求め、同郷から引揚げてきた人々を訪ね歩く「わたし」は、過去から現在へ向う時間と、現在から過去へ向う時間、その「二色刷りの時間」を彷徨する――。記憶が記憶を呼び覚ます12篇によって紡がれた連作長編小説。単行本『夢かたり』(中央公論社・1976年刊)に所収。

◉目次および初出

夢かたり…………「海」一九七五(昭和五〇)年一月号

鼻…………………「海」一九七五(昭和五〇)年二月号

虹…………………「海」一九七五(昭和五〇)年三月号

南山………………「海」一九七五(昭和五〇)年四月号

煙…………………「海」一九七五(昭和五〇)年五月号

高崎行……………「海」一九七五(昭和五〇)年六月号

君と僕……………「海」一九七五(昭和五〇)年七月号

ナオナラ…………「海」一九七五(昭和五〇)年八月号

従姉………………「海」一九七五(昭和五〇)年九月号

二十万分の一……「海」一九七五(昭和五〇)年一〇月号

片恋………………「海」一九七五(昭和五〇)年一一月号

鞍馬天狗…………「海」一九七五(昭和五〇)年一二月号


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