私的生活
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第60回・芥川龍之介賞候補作
「もしもし、ご主人はいらっしゃいますか?」——あるときは女の声で、あるときは男の声で、思い出したようにかかってくる電話。しかし、男も女も、決して自分の名を名乗らない。「わたしがこの団地にいることを、忘れないで下さい」と告げる声の主は、以前に不倫関係にあった女性か? それとも、現在、不倫関係にある女性か? あるいは、その夫か? 「新潮」1969年9月号に発表された中編小説。第60回・芥川龍之介賞候補作。単行本『私的生活』所収。